この記事でわかること
- バイクの種類と排気量は保険料に影響し、大型・高排気量は料金が高くなる傾向。
- 保険料は運転者の年齢や等級、走行量など複数の条件によって決定される。
- 保険料を節約するには運転者の範囲を限定し、走行量を見直すことが効果的。
- 安全な運転と補償内容の確認が、適切な保険料につながる。
バイク保険料のしくみとは?種類によって保険料は変わる?
日常生活のちょっとした移動やレジャーシーンでも大活躍のバイクですが、車体に包まれている自動車とは異なり、バイクはリスクも高い乗り物です。
また、バイクの車体によっては重量も相当なものであり、万が一の際には被害者としても加害者としても甚大な被害が発生する可能性があります。
そこで、任意保険として販売されている「バイク保険」への加入がおすすめです。
強制保険である自賠責保険では補償しきれない部分について補うことができます。
そこで、この記事ではバイク保険の概要について触れながら、保険料のしくみについて解説します。
バイクの種類によって保険料が変わるのかどうかも解説しますので、是非ご一読ください。
バイク保険の概要と保険料のしくみ
バイク保険とは、そもそもどんな保険なのでしょうか。
バイク保険には2つの種類があります。概要は以下のとおりです。
自賠責保険(強制保険)とバイク料金のしくみ
バイク保険にも自動車と同様に強制保険の自賠責保険への加入が義務付けられています。
自賠責保険は被害者救済を目的としているため、加入者自身のケガや車両を補償するものではありません。
また、人身部分の補償のみを特徴としており交通事故発生時の相手方車体の損壊や建物への被害などは補償していません。
自賠責保険料は加入先の保険会社(共済含む)が異なっていても保険料が一律です。
強制保険のため国が保険料の調整を行っており、時折変動しています。
例として、2021年4月時点でのバイクに関する自賠責保険料をピックアップすると、原動付自転車の12か月加入で7,070円、251cc以上の小型二輪のバイクにおける12か月加入で7,270円です。
つまり、自賠責保険料はバイクの排気量の種類によって料金に区分があります。自賠責保険における料金の区分は以下の3つです。自賠責保険は一律の強制保険ですが、長期間の加入には割安となるしくみが導入されています。
- 原動機付自転車(125cc以下の1種及び2種)
- 126cc~250cc以下の軽二輪
- 251cc~小型二輪
任意保険
自賠責保険とは異なり任意保険は、各保険会社や共済が販売している保険商品です。
自賠責保険では補償ができない部分を補償する保険です。
交通事故時には被害者側としても加害者側としても補償が行われ、車体や建物などの物損分野に関してもカバーができます。
自賠責保険とは異なり保険会社や共済によって保険料は異なります。
あくまでも任意加入のため保険への加入が義務付けられているものではありません。
しかし自賠責保険の補償範囲は小さく、補償額にも限度があるため加入が無ければ交通事故時に大きなトラブルになる可能性があります。バイク保険の保険料は基本的に自動車保険の保険料の考え方と同じです。
以下のようなポイントを踏まえて保険料が決定します。
- 等級
- 運転者の年齢条件
- 年間どのぐらいの走行をするか (年間走行量)
- 運転免許証の色
- バイクの排気量
- 補償内容
- バイクの車種
このようにバイク保険は様々な条件を組み合わせることにより保険料を算出しています。
バイクの車種や運転年齢など同じ条件で各社に見積もりを依頼しても、保険料が全く同じになることはほぼありません。
これは保険会社によって運転免許証による割引や運転年齢による保険料率が異なっているためです。
つまり、任意保険の保険料はいくつかの条件を組み合わせることで決まります。
バイク保険はどうすると安くなる?
任意保険として販売されているバイク保険は上記で解説のとおり、いくつかの条件を組み合わせることで保険料が決まります。
自動車保険と同様で、バイク保険は運転年齢が若ければ若いほど、保険料が上がるしくみになっています。
これは運転の初心者は交通事故のリスクが高いため、保険料がリスク回避のために高く設定されているためです。
では、運転年齢以外の部分で、バイク保険料を節約するためにはどうすればいいのでしょうか。節約のポイントは以下です。
運転者の種類を限定する
バイク保険は運転する人の範囲を決めることになっています。運転される方の範囲を狭めることで保険料の節約が可能です。内容は以下のとおりです。(名称は各任意保険会社によって異なることがあります)
1.家族限定特約
運転者を加入する記名被保険者だけに限定せず、家族も運転する際の特約です。
2.本人・配偶者限定特約
記名被保険者と配偶者がバイクを運転する際に選ぶ特約です。
3.本人限定特約
記名被保険者本人しか運転しない場合に選びます。運転者は限定されればされるほど、保険料が下がります。
年間の走行量を見直そう
自動車保険と同様で、バイク保険も年間走行予定については保険料を左右する物差しの1つです。
走行距離が短ければ短いほど交通事故のリスクは低くなるので、保険料も安くなります。
また、年間走行量と合わせてレジャーにのみバイクに乗るのか、通勤や通学にも使用するのか等、使用用途によっても保険料は左右されます。
但し、保険料を安くしたいからという理由で虚偽の申告をしてしまうと、交通事故発生後にトラブルとなる可能性があるので、正しく申告をしましょう。
等級は保険料を大きく左右する
バイク保険の保険料を最も大きく決定づけるものは等級です。等級のしくみは以下のとおりです。
- 基本的に各保険会社や共済の等級は1~20等級の範囲で定められている
- 等級は高ければ高いほど保険料は安くなる
- 等級は6から始まり、事故が無ければ翌年に1等級ずつ上がる
- 事故が起きると翌年に3等級ダウンする
等級が低ければ低いほど保険料が上がってしまうので、事故を起こさずに等級を上げていくことがバイク保険料を節約する大きなポイントです。
また、バイク保険の加入時に家族が中断(※1)させている等級がある場合や年齢の高い家族の等級を譲渡し、家族が新たに任意保険に加入する方法もあります。
※中断とは
自動車保険の等級は一定の条件を満たすことで中断と言って、保存をすることができます。
条件としては中断日(解約日)の翌日から13か月以内に中断証明書を発行していることです。
また、10年という期限が決められています。
中断されている等級が高い場合には新規加入時に使うことで、バイク保険料を下げることができます。
補償を減らせば保険料は下がるが…
バイク保険の補償内容を減らすことでも保険料を下げることができます。
補償内容には種類があり、基本の対人・対物に関する補償はご存じの方も多いでしょう。
自動車保険でもおなじみです。この他に、人身傷害保険や自損の場合の補償などを付帯することができます。
補償内容をカットすればその分保険料は下がりますが、万が一の際のカバーも減ってしまうことになるので注意が必要です。
バイクの種類はバイク保険料にどう影響しているの?
あるインターネット損保では、バイク保険の加入時にはサイト上でいくつかの質問事項を求めており、その中でバイクの種類(車種)や排気量についても答える必要があります。
一般的に排気量が大きいバイクは速度もとても速い設計になっており、重量もあります。
排気量が大きいとバイク保険料自体もやや高めとなっていますが、乗りたいバイクの車体を保険料に合わせて見直すよりも、等級や走行量の見直しなどで保険料を下げる方法もおすすめです。
排気量が大きくても等級が高い場合には保険料は低くなる傾向があります。
また、バイク保険は各社でバラツキがあるので、見積もりを取得して比較することも重要です。
まとめ
この記事ではバイク保険においてバイクの種類がどのように保険料に影響しているのか、という切り口で解説しました。
安全なライダーライフのためにも補償内容はしっかりと押さえ、等級を上げていくことが大切です。
安全な運転が安心の保険料につながります。